遺言には普通方式遺言と特別方式遺言の二つに分かれます。

特別方式遺言は特殊な常況かでの例外的な方式であり、危急時遺言と隔絶地遺言があります。
危急時遺言は一般危急時遺言と難船危急時遺言があります。
隔絶地遺言は一般隔絶地遺言と船舶隔絶地遺言があります。

普通遺言には自筆証書遺言と、公正証書遺言、そして秘密証書遺言があります。
（ちなみに秘密証書遺言はあまり一般的でありません）

自筆証書遺言は自分で手書きして作成します。証人はふようです。誰でも保管できます。しかし相続開始時には裁判所の検認が必要です。
費用もかからず手軽で遺言書の内容またはその存在を秘密にしておくことができます。
その反面、書き方が法的に無効であったり、紛失してしまったり、または保管中に偽造や変造、隠匿の可能性もあります。死後に発見されない可能性も否定できません。また相続開始してからは裁判所への検認が必要であり、そのためすぐに執行できないというデメリットもあります。

公正証書遺言は、遺言者があらかじめ作成した遺言書の内容を公証役場の公証人へ口述し、公証人が作成します。その際、二名以上の証人が必要となります。そして公証人が原本を保管します。相続開始の際、家庭裁判所の検認は不要です。
公証人が遺言書を作成しますので法律面でのチェックが可能ですし、病気等で字が書けない方でも作成できます。一番確実な遺言書と言えるでしょう。
しかし公証役場へ赴く必要がありますし、公証人に手数料を支払わなければなりません。また証人から遺言書の内容が漏れる可能性もないとは言い切れないというデメリットもあります。 

秘密証書遺言は、まず自分で遺言書を作成します。そして署名捺印し、封筒に入れて、同じ印で封印します。それを持って二名以上の証人とともに公証役場へ行き公証人へ提出し、封書に遺言者本人、証人、公証人が署名捺印して完成です。
遺言書の内容は秘密に出来ますが、遺言書を自分で保管しなければなりませんので紛失または死後に発見されない恐れもあります。 実務では、自筆証書遺言か公正証書遺言が大半です。

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