婚姻期間におけるセックスレスは、裁判離婚における離婚原因となりますが、ではどのような状態がセックスレスなのかを、下記判例から読み解いてみたいと思います。
元妻から元夫に対して、婚姻中に性生活がなかったことを理由として、慰謝料の損害賠償を請求したというケース(東京地裁平成23年 3月15日判決 ウエストロー・ジャパン)
東京地裁の裁判官は、元妻の請求を棄却しました。
<判旨>
「婚姻中の夫婦にとって、性生活は互いの愛情を確かめ子を持つことにもつながる極めて重要な要素であり、夫婦の一方はそれぞれ他方に対し性交渉を行うことに協力すべき一般的義務を負うということができる。したがって、夫婦の一方が性交渉を開始したにもかかわらず、他方が合理的な理由もなくこれに応じないことは上記協力義務への違反であり、不法行為を構成する。」
「しかし夫婦の双方がともに性交渉を開始しない場合においては、原則としていずれか一方にのみ性交渉を開始すべき義務が生じると解することはできず、例外的に夫婦の一方に自ら性交渉を開始することができない客観的事情があり、他方に対して性交渉の開始を求めたにもかかわらず、他方が合理的な理由もなく性交渉を開始しないといった特段の事情が認められる場合に限り、他方が性交渉を開始しないことが上記協力義務に違反するものとして不法行為を構成すると解するのが相当である。」
「この点、原告は妻である原告から性交渉を求めたことがなかったとしても、自ら性交渉を求めなかった被告の責任は肯定されるべきであると主張するが、夫婦間の性生活における役割分担を性別により固定化する見解であり、価値観が多様化し性別にかかわりなくその個性と能力を発揮することが期待される今日社会において到底採用することができないものである。単に女性であることは上記の自ら性交渉を開始することができない客観的事情にも当たらないというべきである。」
要約すると、セックスを開始した後、これを拒否したら慰謝料を認めるが、セックスを開始していない場合(開始を求めただけでは足りません)は、原則として慰謝料を請求できないと読み解くことが出来ます。
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